キッチンガーデン紹介


旧片浦中学校の校庭に生まれた小さな畑と野外キッチン。ここには、自然と人、人と人がゆるやかにつながるたくさんの知恵が詰まっています!

キッチンガーデン
校庭を耕し、野菜畑を作りました。いろいろな種類の野菜を少しずつ育てる畑には、様々な生き物が棲み始めます。また、相性のいい野菜同士を近くに植える、生育を助けるマメ科の植物を一緒に植える、刈り取った雑草を被せて土を肥やすなど、自然の力を上手に活用することで、農薬や化学肥料に頼らずに健やかな野菜を育てる、パーマカルチャーの考え方を基本としています。
 
畑の野菜はキッチンで料理しよう
 
土のかまど
煮炊きを担う昔ながらのかまどです。日本では昔から火は家の中心であり、象徴でした。ガーデンの野菜たちを、味噌汁の具や煮物にしておいしくいただきます。このかまどは、ふるった土と、わら、石灰をあわせて手作りした日干しレンガを積み上げ、捏ねて作った粘土で塗り固めたもの。土とわらはご近所さんから分けていただきました。
 
アースオーブン
土と砂とわらだけで作った、原始的にして優れもののオーブン。土はご近所さん、砂は校庭の砂場からいただきました。みんなで土を踏んで、こねて、貼りつけて…!表面の装飾は、片浦小学校の子ども達が担当。まるで土の妖精のような、素敵なオーブンになりました。畑の採れたて野菜をのせたピザ、パン、クッキーを焼くなどいつも大活躍しています。
 
ロケットストーブ
上昇気流が発生する原理を応用して作るストーブ。煙突の部分が空気を強力に引き上げるため、少ない薪でも驚くほどの火力が生まれます。湯沸かしや煮物は、このストーブにおまかせ!一斗缶などで自作する人も多いですが、ここでは廃材の大谷石を使いました。隣の流し台とも美しく調和しています。

調理台&流し台
キッチンに欠かせない水場には、近くの道路工事で掘削され廃材になったへのこ石を利用。石を積み上げモルタルで固めれば、立派な流し台に! 隣には間伐材で調理台を作りました。流し台からの排水はバイオジオフィルターを通り池に流れる仕組み。使うたびに水の循環を意識できそうです。

排水は微生物と植物の力できれいに

池とバイオジオフィルター
ガーデンの横には、雨水を貯める池を作りました。水辺があると鳥やトンボなど様々な生き物がやってきます。バイオジオフィルターとは自然のしくみを活用した排水路のこと。キッチンの排水を砂利でろ過し、微生物が分解し、植物が栄養素を吸い上げ、生き物が棲める水にして池に流します。そして、池の水は畑に浸潤して野菜が育つ…と、みごとな循環の輪が生まれました。
 
料理ができたらみんなで楽しいごはん!

 
くつろぎのスペース
ここではいつも、採れたての野菜や旬の食材を使い丁寧に調理された食事を楽しみます。
テーブルは桐の間伐材、椅子は、校庭のヒマラヤ杉を切った際に出た丸太。小屋の壁は、解体現場からもらってきた古畳を立てて土を塗ったもの。廃材や身近な素材を活用することで、みんなが笑顔になるくつろぎスペースが誕生!
 
 
残った生ごみは発酵させて畑へ還す

堆肥場
食事をした後に出る野菜のくずや生ごみを発酵させて堆肥とし、畑の土に還します。小田原の木工所からでるおがくずに生ごみを混ぜ適度に切り替えして使用しています。
 

太陽熱温水器 
ペットボトルを再利用して作った温水器。太陽の熱で温めた水は、流し台で使うことができます。天気のいい夏場は約60℃にもなるそう。こんなに簡単なことで、火も電気も使わずにお湯ができるなんて驚き! 温水ができる晴れた日には、ソーラークッカーで料理にも挑戦しましょう。


太陽光発電システム
キッチンの照明に、太陽光発電を利用。50Wの太陽光パネル、バッテリー、コントローラー、インバーターを接続した、手作りのミニ太陽光発電システムです。このワークショップがきっかけで、地元密着の「片浦電力」が立ち上がり、今後は片浦のあちこちに太陽光パネルが増えていく予定。自分たちで電気を作ってから、無駄使いをしなくなりました。
 



 

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