2013年2月25日月曜日

【報告】2月17日(日)大谷石でロケットストーブを作りました!

秋に作ったかまどの横に、廃材の大谷石でロケットストーブを作りました。
私たちの前にあるものは  鍋とお釜と、燃える火と

それらなつかしい 器物の前で 
お芋や、肉を料理するように
深い思いをこめて
政治や経済や文学も勉強しよう

それがおごりや栄達のためでなく
全部が 人間のために供せられるように
    全部が愛情の対象あって励むように。    
(石垣りん) 



 今日は、廃材の大谷石でロケットストーブを作ります。講師の四井さんから原理と作り方の説明です。大概ペール缶などを加工して作りますが今回はあえて大谷石を使います。“風景の中に美しいものがある、それだけで世界の感じ方が違ってくるから”と四井さん。そうだなーと深く共感。四井さんの言葉はいつも目を拓いてくれます。
ロケットストーブてなぁに?
空気が温まると軽くなり上昇気流が発生する原理を活用し、効率的に熱や火をおこす暮らしの道具です。上昇気流って、小学生の時に、雲がどうやってできるかの授業で習ったよな。これまでに作った太陽熱温水器も太陽光パネルもそうですが、暮らしのエネルギーって、なんも難しくてたいそうなものじゃない。自分達で作れちゃうし、石油や電気を使わず環境にも優しい。これが、“スモール・イズ・ビューティフル”でいう適正技術というものなんでしょう。

 ロケットストーブづくりと並行し、春からのキッチン・ガーデン、どんな植物をどこに植えようかのデザインを皆で考えます。専門家がつくるお手本通り種をまくのは簡単ですが、それじゃつまんない。何を食べたいか、どういう使い方をしたいかから、考えていきましょう。

 まずはこの1年作ってきたガーデンのおさらい。この畑で収穫した野菜をかまどやアースオーブンで調理して食べ、食器を洗った排水がバイオジオフィルターでろ過され池に流れ込み、池をオーバーフローした水が放射状の畝にしみわたるようになってます。雨水タンクにたまった水をマカロニホースにつないでるので、畑の隅々まで水がいきわたりますね。食べ残しや余った食材はそこのコンポストで堆肥にし、その堆肥で栽培した野菜が食べ物として還ってきます。自然界の循環の小さなしくみを体験することができます。

 何の種を蒔こうかね。料理に頻繁に使うハーブ類は手前に、背が高くなる豆類は日陰にならないよう奥がいいよね。それぞれが、ガーデンを歩きながら何をどこに蒔きたいか考えをめぐらします。

 なにを育てたいか皆でアイデアフラッシュ。
“カレーやシチューなど、何にでも使える玉ねぎやじゃがいもは必須でしょ。”
“このあたりで昔栽培していたお茶がいいんじゃないかな”
“今年は池ができたから、わさびを栽培できないかしら?”
“食べれるお花があると綺麗だし料理にも使えるしいいね。すみれを砂糖漬けにしたお菓子見たことある。やってみたいな。”
“白砂糖に替わる甘味がとれるものを作りたい。メープルとか?あっ、蜂を飼えたらいいよね”、、、
春の種まきが楽しみです。

 畑のイメージができてきたら、春にむけて整備。端材や竹を使って畝のしがらみを作ります。しがらみとは、水流をせき止めるため川の中に杭を打ち並べ、木の枝や竹を横に結びつけた柵(しがらみ)からきてるそうです。ちなみに人間関係のしがらみも、余計なものがまとわりつくということでここからきてるんだって、へぇー。

 同じ種類のものを並べるなど一定のルールを決めると、それはデザインになります、と四井さん。

こちらはロケットストーブチーム。専用の石切カッターで石を切ります。大谷石は火山灰からできてい、耐火性に優れ、軽く柔らかく加工がしやすい石です。

 寸法をだして、、、

手とのみと金槌で削ります。大谷石の廃材を持ってきてくれた本間さん、石の彫刻家です。小屋づくりや野外キッチンづくりにも手伝いに駆けつけてくれました。 石を削る姿がきまっててかっこいい!こういう姿を見せることで、子供たちの中に何かが残るのではと思います。

石の固さを身体で感じながら削ります。

次々と削る。やっぱり石は男仕事なんだよな。いつにもまして男衆が大活躍。

L字型の片面ができました。きれいに煙道が削れました。もう1面同じものを作って合わせます。

 はい、こちらは太陽熱温水器チーム。今日はロケットストーブと、柵づくりと、この3本立て。5月のWSで作ったのと同じ物をもう1ユニット作り、小屋の屋根に置いてみます。空のペットボトルを黒ラッカーで塗って、、、

 配管をつなぎます。片浦電力のあつし代表。太陽光パネルに加えて太陽熱温水器にも事業参入?

 これで20リットル。前回作ったもので計60リットルの温水器です。屋根にのせて野外キッチンからお湯がでるようにしましょう。

 かまどには火がおこされ、お鍋がふつふついってます。今日は今年一番の冷え。とっても寒いから火をみるだけでホッとする。

 ふたをとったら湯気と鰹出汁の匂いがぷーん。雪がちらつき始めたね、早くお昼にしようよ。

 お昼ごはん!今日もキッチンチームが腕をふるいます。小田原の鰹節屋籠常さんの鰹節でとった出汁で小田原おでん。抜きたて大根で揚げ大根餅、青木さんが漬けた白菜の漬物、キッチンガーデンで採れたブロッコリー、ゆかりご飯のおにぎり、、、。

 マイはし、マイカップ、マイおわん。寒かったけど、あったかおでんをハフハフ食べて、あったまるなー。

 からだを使ってるから飯が美味いぜ。石や工具について熱く話をくみかわす男衆4人組。

ちびっこ4人衆。満腹でまったりしてる大人達を傍目に、子供は風の子。まだ雪が散らついてるというのに、さっさと外に出て砂遊び。

さぁ、大人達もやりますか。 細い竹を使って柵(しがらみ)作りです。竹の節を木槌でたたいて二つに割ります。

 割った竹をさいて、、、

 木杭に編み込みます。これがしがらみ。

女衆ものこぎりで丸太の端をぎこぎこ。

土にさします。

 ちょっとした工夫で、素敵な畑になってきました。春の種まきが楽しみになってきたぞ。

 こちら太陽熱温水器を屋根へ。

 基台を取り付けます。

 ホースを小屋下の野外キッチンの蛇口とつないで通水。水道の圧力でペットボトルに水がたまります。太陽が出ると黒塗りのペットボトルの中の水がお湯になり、使う時は屋根からの水圧で蛇口からお湯が出るしくみです。

カメラ小僧見習い。ファインダーごしにお母さんを見て大喜び。将来はカメラマンかな?

さぁ、ロケットストーブも大詰めだぞ。鍋をのせるゴトク。通常は金物で作りますが、石を削ってゴトクの形状にします。

ロケットストーブはかまどの横におくことにしました。レンガを水平に並べ土台を作ります。

片面をのせて、、、

もう片方を組み、、、

燃焼部を取り付けます。

 いよいよ着火!上手く火は燃えるかしら?みんながじーっと見守ります。細い枝でも長い枝でも薪の種類を選ばず使えるのもロケットストーブのメリット。

 煙ができてきたぞー。

ゴォーッと音がしてみるみるうちに火が燃えていきます。パチパチパチ、歓声!ほんと、ロケットみたいな音がするんだな。

やったー!!大成功!!

断熱効率がよくなるよう、日干しレンガを水でゆるめて泥にして隙間に塗り込みます。

女たちはせっせと餅を焼く、、、

あー、お疲れ様でした。日が落ちる前に無事できあがってよかった!ホッと一息。ロケットストーブで温めたお汁粉をみんなで頬張ります。 

四井さんからメッセージ。
“私たちの住む社会は便利になりすぎ、これまで先達が綿々と培ってきた文化や知恵や工夫を失いつつあります。そこで、ここに暮らしの知恵の場であり、地球とつながる場を作ってきました。火を起こしたり、野菜を作ったり料理をしたり、、、ここに来れば何かに気づき大切なものを取り戻せる、、、皆さんの手で、そんな場所にしていってください”
さて、後片付け。食べ残しや木端はコンポストボックスに還して、、、。

 今日もいっぱい遊んだね。お疲れ様でした。

全景。
少しづつ少しづつ、でも着々と。

次回は3月9日(土)根府川のおかめ桜祭りの時に、校庭で一日あおぞらカフェをオープンします。
畑にあるおかめ桜を愛でながら、かまどでご飯を炊いたり、アースオーブンでピザやクッキーを焼きましょう。庭仕事もできますよ。どうぞ遊びに来てください。




























2 件のコメント:

  1. 素敵な活動をしていますね!
    ブログもセンスいい!

    ヤコちゃんの思い描いていた生活にどんどん近づいているね。

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    1. コメント、ありがとうございます!とても嬉しいです。でもどなたからなのかわからないでーす。お名前おしえてください。

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